新築一戸建てを購入して住みたいとなった場合、まず土地と建物のセットで購入するか土地と建物は別々に購入するかでまず大きく変わります。
土地と建物をセットで購入する建売住宅と、土地は別途用意して建築を依頼する注文住宅に分かれます。
建売住宅の特徴は、土地と建物がセットになっているものを購入します。間取りや工法、建築資材は仕入れを行う時点でほぼ固まっており、デザインなどを変更できません。建売業者も広く一般受けする間取りで予め設計しています。
分譲住宅とは、広い土地を仕入れて、土地と建物のセットで複数販売する方法です。建売と建物はほとんど変わりませんが、ある程度町並みを意識して統一感があります。
セット販売の特徴を活かして全国規模で大量生産して安く供給するパワービルダーが建売業者の代表です。
建売を販売する会社として、パワービルダー以外では、地元の工務店、大規模な土地開発を行い分譲住宅を販売する大手ハウスメーカー、中堅ハウスメーカー、土地を仕入れたときに施工する地元の建築会社などがあります。
注文住宅
以前から所有している土地、親から譲り受けた土地、もしくは不動産会社で土地を探して、建物をオーダーメイドで建築します。
建物を一から作り上げていくため、こだわりをもった人が選ぶ傾向があり、ブランド力があり、高級志向の大手ハウスメーカーが注文住宅会社の代表です。
大手ハウスメーカー以外では、大手よりコストを抑えたローコストハウスメーカー、地元の工務店、建売住宅を作る業者も一部注文住宅部門を作って建築が可能です。
飯田グループが代表的な建売会社でパワービルダーです。
建売とは、土地と企画済み建物をセットで販売することです。
パワービルダーとは年間数百棟以上供給してエリアも広い大規模な建売会社です。
新築一戸建てを初めて購入する人をターゲットに低価格で提供しています。
代表的な会社は、棟数が圧倒的な飯田グループになります。
他にオープンハウス、三栄建築設計、ファースト住建、フジ住宅があります。
パワービルダー以外に大雑把に分けるとハウスメーカーや工務店があります。
ハウスメーカーは注文住宅で高品質な建築物を提供する会社でブランド力があり大規模な会社になります。
広大な土地を仕入れて開発を行い町並みを整え自社ブランドの高級仕様の建物を分譲します。
販売は一般には出さずに自社グループで完結します。
代表的な会社は、三井ホーム、野村不動産があります。
工務店はパワービルダー程を規模は大きくなく地元密着で注文を請け負いながら年間数十棟の建売を販売します。パワービルダーとの差別化で建物はある程度特徴を持たせています。
飯田グループ
その他に注文住宅の会社が土地が仕入れできたときに建売を販売することがあります。
飯田グループの特徴
飯田グループは、グループとなっていますがそれは、いくつかの施工会社(売主)があってお互い少しずつ特徴を持たせ競争をしあっています。
グループとして合理化できる部分は合理化して、建物は、品質を保つために一定の基準も設けています。
飯田グループは全国規模のため土地の仕入れ情報が他社に比べて多く入ってきます。
建物は、基本性能を国の施策に準拠していく姿勢が見受けられ好感が持てます。
例えば飯田グループの物件であれば住宅性能表示制度を取得しています。
住宅性能表示制度とは、平成12年4月1日に施行された
「住宅の品質確保の促進等に関する法律(以下「品確法」という。)
」に基づく制度です。
品確法は「住宅性能表示制度」を含む、以下の3本柱で構成されています。
- 新築住宅の基本構造部分の瑕疵担保責任期間を「10年間義務化」すること
- 様々な住宅の性能をわかりやすく表示する「住宅性能表示制度」を制定すること
- トラブルを迅速に解決するための「指定住宅紛争処理機関」を整備すること
上記1番は全ての新築一戸建てが該当するのですが、2番目と3番目はセットで任意の制度となっています。
住宅性能表示制度はいくつかの分野に分かれており、わかりやすく数字で性能を表しています。
飯田グループでは、構造の安定(耐震等級3)・劣化の軽減(劣化対策等級3)・維持管理更新への配慮(維持管理対策等級3)・空気環境(ホルムアルデヒド等級3)の4分野で、最高等級を取得しています。
住宅性能表示制度のメリットして、
違法建築物でないことを第3者機関が保証します。
紛争処理が迅速に受けられる。
地震保険料が耐震等級3で半額になります。
住宅性能が中古になっても比較することができます。
デメリットとして、等級をあげると建築コストが上がることと、取得費用が約20万円近くかかります。
今後は、地球温暖化に伴い、断熱性能、機密性能の向上が期待できます。
飯田グループには、複数の売主業者が存在します。それぞれ特徴があります。
リーブルガーデン
飯田グループの一建設株式会社の分譲シリーズです。
年間約10,000棟という、国内トップクラスの供給数です。
調査から入居後のアフターサービスまで一貫して自社で請け負います。
比較的広めの木造住宅のイメージがあります。
内外装に高級感のあるアクセントを追加した
「Lスタイル」があります。
玄関から廊下は、木目柄の天井です。
廊下や洗面所の床は石目調の鏡面仕上げです。
廊下からリビングに入るドアはハイドア仕様です。
リビングのキッチン回りと居室1室にアクセントクロスを採用します。
構造
住宅性能評価取得
木造軸組工法(在来工法)+パネル工法
外壁通気工法
設備
樹脂アングルサッシ
Low-E複層ガラス
断熱ドア
補償
新築の10年保証期間経過後、5年ごとの期間を定め、部位によっては、引渡日から最長35年間の延長保証が適用されます。
ハートフルタウン
飯田グループの株式会社飯田産業の分譲シリーズです。
ザ・建売というイメージです。
駅近の好立地に分譲されています。
構造
住宅性能評価取得
I.D.S. 工法=木造軸組工法(在来工法)+パネル工法
スケルトンインフィル(SI)
設備
補償
ブルーミングガーデン
飯田グループの株式会社東栄住宅の分譲シリーズです。
飯田グループの最高グレードのシリーズです。
建物品質が良く、デザインもお洒落です。
2階建てが多く建物面積も広めです。
その分飯田グループの中で1番高価になります。
構造
住宅性能評価取得
長期優良住宅
BELS(ベルス)最高等級取得=ZEH(ゼッチ)水準
断熱材グラスウール(壁105mm、天井155mm)
設備
Low-E複層ガラス
アルミ樹脂複合窓
断熱ドア
グラファーレ
飯田グループのタクトホーム株式会社の分譲シリーズです。
キッチンにはおしゃれなアクセントクロスが用いられています。
構造
住宅性能評価取得
I.D.S. 工法=木造軸組工法(在来工法)+パネル工法
スケルトンインフィル(SI)
設備
Low-E複層ガラス
食器洗乾燥機
保温浴槽
クレイドルガーデン
飯田グループの株式会社アーネストワンの分譲シリーズです。
飯田グループで1番コストが抑えられたシリーズです。
構造
住宅性能評価取得
木造軸組工法(在来工法)+ダイライト構法
設備
リナージュ
飯田グループのアイディホーム株式会社の分譲シリーズです。
構造
住宅性能評価取得
木造軸組工法(在来工法)
設備
その他のパワービルダー
ケイアイグループ
近年売上が増え北関東中心に勢力が大きくなったパワービルダーです。
ケイアイグループは、各支店によって建売ブランドの名称を変えています。
ブランドによる大きさな差異はありません。
延床面積を広めに取った間取りが多いように見受けられます。収納もしっかりと確保していて、住みやすい家という印象です。
建物の基本構造の特徴は特段ありません。
構造
壁・天井に厚さ100㎜のグラスウール断熱材を採用。
設備
遮熱と断熱の機能を発揮する「Low-E複層ガラス」を採用。
メルディア
三栄建築設計グループ
メルディアという建売ブランドで、3階建てのおしゃれな住宅を供給しています。
一生の買い物で長く住むならお洒落な見た目重視の物件が欲しい方におすすめの売主です。
建物の基本構造の特徴は特段ありません。
ミラスモ
オープンハウスグループの株式会社ホーク・ワンの分譲シリーズです。
グループに入りましたが、飯田グループと類似しています。
ホーク・ワンの特徴
新築一戸建ての施工会社の中でリビングの広さは、1番の印象があります。
よく注文住宅で限られた土地の中で、リビングを広くしたい場合、
1階の洗面所と浴室を2階に持ってくることがあります。
ホーク・ワンでは、2階浴室や、2階リビングがよく見受けらられます。リビングの広さ第1優先の方に良いと思います。リビングは、1日の起きている間で1番利用する場所になります。そのリビングの居心地が良いことはそのまま建物の居心地の良さにつながるのではないでしょうか。2階に洗濯機置場があると、選択を干すとき、階段の上り降りしなくてすみますので主婦に喜ばれると思います。
建物の基本構造の特徴は特段ありません。
構造
ダイライト工法
オープンハウスグループ
新興グループで、都心のローコスト3階建て狭小住宅で力を伸ばしてきました。
建物は、木造軸組み工法のグラスウール10Kでいたって普通で特段利点は見受けられません。駅近に狭小でもとにかく戸建てに住みたい方におすすめです。
売上に熱心で、自社物件に誘導するなど、商談がこじれて相談来られる方が非常に多いです。
オープンハウス売主の物件は、他社仲介では紹介できない場合がほとんどです。
しばらくは、グループのミラスモシリーズ以外は、魅力があっても積極的にはおすすめいたしません。