【ランキング】埼玉県のB級グルメを堪能できる街。
食いしん坊のための住まい探し

「駅からの距離？」「日当たり？」…もちろん、それも大事。でも、もし「今日の帰りに、あの店の絶品グルメをテイクアウトできるか？」が、あなたの住まい探しの最優先事項だとしたら…？そんな、食いしん坊なあなたのための、全く新しい街選びガイドが今、ここに始まります。私、埼玉在住の宅建士にして、B級グルメ探訪をライフワークとするプロのブロガーが、あなたの胃袋と移住欲を同時に刺激する「グルメな街」を、独断と偏愛でランキング化しました！

CONTENTS

🥉第3位：行田市｜ノスタルジーに浸る、小銭握りしめ系グルメの聖地

まずランクインしたのは、県北部に位置する行田市。ここは、ただのグルメタウンではありません。街の歴史と人々の暮らしが、そのソウルフードに深く溶け込んでいるのです。足袋の生産で栄えた歴史を持つこの街を歩けば、まるでタイムスリップしたかのような感覚に。そんなノスタルジックな雰囲気の中で味わうB級グルメは、格別です。

行田の二大巨頭「フライ」と「ゼリーフライ」

「フライ」と聞くと揚げ物を想像しますが、行田のフライは全くの別物。水で溶いた小麦粉を薄く焼き、ネギや肉、卵などの具材を乗せてソースで味付けした、お好み焼きのような、クレープのような素朴な粉もんグルメです。そして「ゼリーフライ」。これは、おからとジャガイモをベースにした小判型のコロッケのようなもので、ソースにくぐらせて提供されます。名前の由来は「銭（ぜに）フライ」が訛ったという説も。どちらも100円ちょっとから買える手軽さが魅力。「かねつき堂」や「古沢商店」など、市内に点在する専門店を巡るのも一興です。

[画像：ソースがたっぷりかかったゼリーフライとフライ]

【住むなら？】歴史と共存する穏やかな暮らし

宅建士として見ると、行田市は「落ち着いた暮らしを求める人」に最適な街。JR高崎線や秩父鉄道が利用できますが、都心へのアクセスを最優先する人には不向きかもしれません。しかしその分、不動産価格は比較的リーズナブル。歴史的な足袋蔵をリノベーションしたカフェやショップも増えており、古いものと新しいものが融合する独特の魅力があります。車があれば、大型スーパーやホームセンターへのアクセスも容易。歴史散策や食べ歩きが好きな人にとっては、毎日が宝探しのような暮らしが待っています。—

🥈第2位：東松山市｜味噌だれが決め手！日本三大やきとりの街

堂々の第2位は、埼玉県のほぼ中央に位置する東松山市。この街の代名詞は、何と言っても「やきとり」です。しかし、あなたが想像する「鶏肉の焼き鳥」とは、一味も二味も違います。この違いを知ることが、東松山市民への第一歩と言えるでしょう。

豚のカシラ肉を串に刺し、ピリ辛の味噌だれで食す

東松山の「やきとり」は、鶏肉ではなく豚のカシラ肉（頭部の肉）を使うのが最大の特徴。炭火でじっくりと焼き上げられたジューシーなカシラ肉に、ニンニクや唐辛子が効いた特製の味噌だれをたっぷり塗って食べるのが東松山流です。このスタイルは戦後、食肉センターがあったこの地で安価に手に入るカシラ肉を使ったのが始まりとされています。市内には「ひびき」「やきとり桂」など、数多くのやきとり店が軒を連ね、夕方になると香ばしい煙と香りが街を包み込みます。仕事帰りの一杯が、最高の贅沢になる街なのです。

[画像：炭火で焼かれた豚のカシラ串と味噌だれの小皿]

【住むなら？】自然と利便性のグッドバランス

東松山市の魅力は、グルメだけではありません。東武東上線で池袋まで約50分、関越自動車道の東松山ICもあり、交通の便は良好。それでいて、「埼玉県こども動物自然公園」や「国営武蔵丘陵森林公園」といった大規模な公園にも近く、自然豊かな環境が広がっています。宅地開発も進んでおり、ファミリー向けの戸建て住宅も多いのが特徴。都心への通勤も可能にしつつ、休日は自然の中でリフレッシュし、夜はやきとりで一杯…そんなメリハリの効いたライフスタイルを求める人には、まさにうってつけの街です。—

🥇第1位：熊谷市｜暑さだけじゃない！多彩なグルメが交差する食の都

そして、栄えある第1位に輝いたのは、「日本一暑い街」として全国に名を馳せる熊谷市です！しかし、熊谷の魅力は暑さだけにあらず。実は、県内有数の小麦の産地であり、その食文化は驚くほど多彩。古くからのソウルフードと、暑さを乗り切るための進化系グルメが共存する、まさにB級グルメ界の王者にふさわしい街なのです。

伝統の「熊谷うどん」と進化系「雪くま」

熊谷の食を語る上で欠かせないのが、地粉を使ったコシの強い「熊谷うどん」。そして、行田から伝わったとされる「フライ」も、熊谷では独自の進化を遂げ、市民に深く愛されています。さらに、夏の風物詩となっているのが、ふわふわの氷にオリジナルのシロップをかけたかき氷「雪くま」。これは、ただのかき氷ではなく、「熊谷のおいしい水から作った氷を雪のように削り、店独自のシロップを使用する」という厳格な定義があるブランド氷菓。暑い夏、この雪くまを求めて行列ができる光景は、もはや熊谷の文化です。

[画像：フルーツが乗ったふわふわのかき氷「雪くま」]

【住むなら？】交通の要衝にして、懐の深い街

宅建士として、熊谷市は非常にポテンシャルの高い街だと評価しています。上越・北陸新幹線の停車駅であり、東京駅まで約40分という圧倒的なアクセス力は大きな魅力。駅周辺は商業施設も充実しています。一方で、少し郊外に出れば、広々とした土地が確保しやすく、ゆとりのある戸建てライフも実現可能。夏の暑さは厳しいですが、その分、市を挙げての暑さ対策が進んでおり、公共施設や商業施設の快適性は高いレベルにあります。多様なグルメを受け入れる懐の深さは、多様なライフスタイルを受け入れる街の懐の深さそのもの。アクティブな共働き夫婦から、ゆったり暮らしたいリタイア世代まで、幅広い層におすすめできる総合力の高い街です。

食いしん坊のQ&A

B級グルメが根付いている街は、物価が安い傾向にありますか？

一概には言えませんが、その傾向はあります。B級グルメは、もともと地域の人々が日常的に食べる「安くてうまいもの」から始まっていることが多いからです。今回紹介した街は、都心部と比較すれば家賃や土地の価格も手頃なエリアです。日々の食費を抑えつつ、外食も気軽に楽しめるのは、大きなメリットと言えるでしょう。

車がないと、B級グルメ巡りや生活は難しいですか？

正直に言うと、車があった方が格段に楽しみの幅は広がります。特に、郊外に点在する名店を巡るなら、車は必須アイテムです。ただし、どの街も駅周辺に名店が集中している傾向があるので、駅近に住めば、まずは主要なB級グルメを堪能することは可能です。まずは電車で訪れてみて、街の雰囲気と合わせて「車が必要か」を判断するのが良いでしょう。

まとめ：あなたの「おいしい」が、住みたい街の答えになる

今回は、「B級グルメ」という、ちょっと変わった切り口で埼玉県の街をご紹介しました。

歴史を感じながら素朴な粉もんグルメを愛でたい「ノスタルジー重視派のあなた」には、行田市が。仕事帰りの一杯と絶品やきとりを日々の活力にしたい「お酒好きのアクティブ派のあなた」には、東松山市が。そして、伝統と革新が共存する多彩な食文化の中で、公私ともに充実した毎日を送りたい「欲張りなオールラウンダーのあなた」には、熊谷市が、きっと最高の舞台を用意してくれるはずです。

住まい探しに、決まった答えはありません。あなたの「好き」という気持ちこそが、最高の道しるべ。さあ、今度の休日は、未来の我が家候補の「味見」に出かけてみませんか？